スタンパーソレノイド



図1
 スタンパーソレノイドは、弊社で開発したマルチカラースタンプをソレノイドに併用したプッシュ型ソレノイドで、現在多用されているものにファクシミリ用があります。ファックスに於いて、送信完了時に、確実に相手方に送信完了したか否かを確認するために機器からの完了信号をスタンプソレノイドによって送り済マークを原稿に捺印させるもので、印体は当社開発による特殊プラスチック印体を使用しています。
 印体の体積で他社と比較してみた場合、インク無補充における押印回数は、飛躍的に伸びています。例えばSS-057-701の例をとってみますと、インク含浸1回に於ける押印寿命は各色(赤、ピンク、緑、紫、青、等化学染料)30,000回以上押印可能です。(ただし特殊インク、ドロップアウトピンクの場合3000回)又インクの押印が薄くなったときは、印面に二、三滴補充するだけで復元し、前述の捺印回数を満足させることができます。
 なお、ファクシミリ(ファックス)用以外に、ソレノイドと組合せた用途は巾広く採用されています。
 (1)宅配用無人ロッカーの受領印用
 (2)レジスターレシートのヘッドのコマーシャル
 (3)切符の検収
 (4)自動機による製品の検印等


■ スタンプソレノイドの特長

  1. 1回のインクの含浸による寿命が長い
  2. 捺印が薄くなったときインクの補充が容易である
  3. 印体の寿命が長く、字くづれ、絵くづれがない
  4. ソレノイドに印体が組込まれているため費用が節減出来る
  5. 印圧が均一なため図柄がきれいである
  6. 構造がきわめてシンプルなため、故障が少ない
  7. インクが油性であるため、蒸発しにくい

印面の面積によりソレノイドの吸引力を多く必要としますので、特殊の用途に御採用頂く場合、用途等合せて御問い合せください。

■ スタンパーソレノイドの印体「PSラバー」について

 プラスチックフォームの分野における連続多孔質材料はいろいろな方面で採用されていますが当社では早くから其の研究を始め、なかでも「PSラバー」の持っている微細な連続空隙に着目し、ゴム印の欠点である連続押印の不向きな点に代替出来る材料として、品質の改良をすすめて来ました。その結果次の利点を得ることが出来ました。
  1. 軟質ポリエチレンをベースにしているため耐溶性に優れている。
  2. 耐ストレスクラッキング性能の向上により、印面の磨耗がなく印画が鮮明。
  3. 低温硬化性が少ない。寒冷地に於いても柔軟性を失わない。
  4. 周囲湿度に対する吸収性がなく、逆に鉱油質の粘度の高い液体を自力でよく吸収する。通常インキの約400倍〜600倍の粘度の化学染料を自己保持しているため自然蒸発はほとんどありません。
  5. 耐薬品性にすぐれているため、薬品による影響をうけにくい。
 「PSラバー」による印体は不乾性インキを含浸させ連続捺印を可能にした印体で、印体自体の質量の大小によって押印回数の差はありますが、10,000回から200,000回の頻度に耐えられます。
インクは、当社指定のものを御使用下さい。
 一般市販のインクまたは、不減インク等をご使用になるとPSラバーの微細な連続空隙に目づまりを起し故障の原因になります。また、押印の際、印字面の傾きを注意してください。印画にむらが発生しPSラバーの寿命を縮めます。

注. 掲載の標準スタンパーソレノイド以外に弊社のソレノイドに搭載し、PSラバーの特長を生かした印面のカラフルなスタンパーソレノイドは、多量の押印作業を省力化しております(図1)は代表的な構造です。

■ 機種詳細

SS-057-701

SS-057K-001 (PAT.P)


信明電機株式会社